コミナミ

成功したオタクのコミナミのレビュー・感想・評価

成功したオタク(2021年製作の映画)
4.0
ある日突然、自分推しが性犯罪者になってしまった…

2次加害に対する後悔や戸惑いを胸に、正直で真っ直ぐな言葉で向き合うオタクたちの姿が心に残った。推しの全てを否定することは、それまで推してきた過去の自分までも否定することではないか?彼女たちの複雑な内省もとても理解できる。
これまで集めてきたグッズを捨てると言ってたのに、いつのまにか推し活の思い出を楽しそうに語ってしまうのもめちゃくちゃ人間らしくて良かったなぁ。

推しの全てを肯定する盲目オタクではなく、私情とは別にちゃんと物事を客観的に見つめるオタクばかりでしっかりしてるなと思った(そういうオタクしか取り上げてないだけかもしれないけど)。
推しに自分の全てを捧げるのは良くないのかもしれないねぇ。推し活もほどほどに?でも楽しいから仕方ないよね〜
推しとオタクの信頼関係で成り立つビジネスの構造に問題あるのかもしれないけど。そんなことを考えながら観てました!
とある政治家が出てきたのも結構驚きで、こういうのって別にアイドルに限った話じゃないよなと思う。誰もが当事者になり得るんだよな。

監督が導いた1つの答えと、この作品のラストが、推し活そのものを否定するものではなくて、愛があるなぁと思いました!
推しとオタクの関係性って一見奇妙だけど、そういうところ含めて楽しむのが推し活なんだろうなと感じる!

推し活してる人もしたことある人も全員が何かしら刺さる作品!そんな身構えずに観て大丈夫だと思うな。上映館増えてほしい。
コミナミ

コミナミ