ジャイロ

俺たちは天使じゃないのジャイロのレビュー・感想・評価

俺たちは天使じゃない(1955年製作の映画)
3.6
フランス史上最も悪名高い流刑地「悪魔島」フランス領ギアナに実在するこの島は、かの『パピヨン』で有名な島ではあるが、この映画『俺たちは天使じゃない』で有名な島ではないことに着目したい(笑)

主演、ハンフリー・ボガート。監督は『カサブランカ』『汚れた顔の天使』のマイケル・カーティス(天使映画好きだなこの人)。でもハードボイルドだと思って観たら火傷するぜ(笑)


天界から地上を覗く三人組は、天使じゃなくて囚人だからねこれ。


脱獄はその過程にこそロマンがあるというのに、こいつらときたら脱獄後から物語が始まるという意外性。悪魔島は、囚人だらけでなんだこの悪魔みたいな島は!?

お人好しの気の毒な雑貨屋に舞い降りた(押し入った)、天界(刑務所)を追放されし(脱獄してきた)三人の天使(悪党)たち

その匠の技がひどい

ほんとひどい

コメディにもほどかあるだろ

むちゃくちゃする

誰だ脚本書いたの!!(怒)

こんな役もこなすなんて…ハンフリー・ボガートのイメージが音を立てて崩れてゆく。暗黒街がよく似合う男のエプロン姿はそのピンクの色が実によく映える(笑)そりゃあ七面鳥だって付いてくる(笑)


あれ?

この犯罪者たち…

もしかして…

天使!?



なんだこれ

なんだこの心暖まるクリスマスは!!!

誰も細かいこと気にしないのかこの脚本は!(笑)

そこへ登場するわけです。スクルージみたいなのがっ!!!

加速する恋心

加速する荒唐無稽なストーリー

クリスマスの夜はジョークみたいに更けていくのです(笑)

四人の天使の足どりも軽やかに、何度も何度もラストまで、そんなバカなってつっこみながらの冗談みたいなクリスマスキャロルでした(笑)

これ、ハンフリー・ボガートの意外性でもってる映画だ…たまにはこんな映画もいいかな…