ヨーテボリ映画祭にて。

面白かった。「チャイナタウン」っぽいモラル スリラーって確かにそうかも。
干ばつのトルコのヤニクラー、地下水過剰消費で土地が陥没した件を調査にやってきた若手検事が異様な町の空気と混乱に巻き込まれていく。
排他的な町を舞台に、環境問題、社会政治的腐敗、伝統的慣習、対立、家父長制や女性蔑視や同性愛嫌悪などたくさんの要素をちりばめたスリラー。

序盤から引き込まれた。巨大な陥没穴はまるでクレーターのようだし、猪狩りで猪の死体を引きずり走り回る群衆のシーンが何かを予兆してるのか？と思わせる。奇妙で異様な雰囲気。

陥没調査かと思えば、強姦事件が起きそちらの捜査も並行。
意味ありげな警告をするジャーナリスト、市長選間近で陰謀めいた空気が立ち込める中、庶民の政治不審はピークを迎え、調査を行うエムレにとっては庶民たちですら恐怖の対象になっちゃって。

政治の腐敗に立ち向かう検事という図式ではあるが、エムレの精神がだいぶ参ってきてる様子もあり一筋縄ではいかず、まじか…という展開を経ていき、なかなか面白い映画だった。

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2022年カンヌ国際映画祭 ある視点部門 出品

トルコのムラ系サスペンス映画。

少しの規律違反も見逃さない正義感の強い若き検事が、水不足で地盤陥没が相次ぐ町に訪れ、血生臭いイノシシ追いを目撃。
地盤調査の実態から汚職の匂いを嗅ぎ取り、確たる手がかりをつかもうとするも、近づく地方選挙で、事を荒立てないよう牽制される。
検事は俄然やる気が増して、独自調査に動く。
すると、ある事件をきっかけに事態は急展開。
イノシシ追いのように、検事も追い詰められていく。
町を挙げての妨害・陽動作戦に翻弄される話。

「マーシュランド」（アルベルト・ロドリゲス監督）好きにおすすめ。
日本で公開したら、きっと話題になること間違いなし。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=0bWxPgQNp1o

2023 6/12 フランス パリの映画館でひと足先に観た。えーここで終わりかよと思った。打ち切りな終わり方でストーリーは良いのに勿体ないと思った。