とか26

ヴァチカンのエクソシストのとか26のネタバレレビュー・内容・結末

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

🟨【良かったところ】
どこまでが子役の演技だったのか分からない、
悪魔の凄まじい表情筋の自由度がすごかった。
子役が誰よりも作品 背負って演技してる映画。

Xとかでポストされまくってたけど、
主人公のバイク移動は確かにかわいかった。
ただ主人公がもっとイカつくて不穏だったら
余計かわいいギャップに出来てたのにって
残念さがあった。

地下墓所でアスモデウスって判明するシーン、
家での暴走と同時進行で小気味よく描いてたことで
緊張感を高める作りになってたのは
勢いがあってよかった。

多少聖書に詳しくないと
かなりお堅い用語だらけだし、
内容にも斬新さを感じない印象だったのに、
こんなにバズって
自分自身観てみよう〜って思わされたのはすごい。
監督自身がTwitterでリプライしまくってたのが
大きな波になった感じがするので
広告の舞台が年々変わってきてるなーと思った。


🟥【気になったところ】
掴みの事件で 悪魔を倒す方法が
豚に憑依させた状態で豚ごと悪魔を殺すっていう
かなり工夫の見えない手段だったので、
「これはつまんなそうだぞ」って
一気に期待値を下の方に設定し直したんだけど
それでもぜんぜんずっと面白くなかった。

主人公と家族の話が繋がって
事件が本格始動するまでに、
30分ぐらいかけてたのは長すぎるし、
そもそもあの家族に大したエピソードがないから
どんな悲劇が起きてても悲劇に見えなかった。
お姉ちゃんグレてんのに弟にだけはデレデレとか、
お母さんは娘にキツく当たっちゃうし
娘もお母さんに酷い言葉ぶつけるんだけど
裏では2人とも仲良くなりたくて仕方ないみたいな
ちょっとしたギャップすら作ってない家族だから
好きになれるポイントが無かった。
先に主人公となんらかの縁を作ってたりしても
よかったのになーって印象。

主人公の描きかたも、
はじめに教会で凄みを描いてるのに
家族との初対面では
陽気で胡散臭いおじさんみたいになってて
観客にとってはムダなギャップだなーって思った。
陽気なキャラとして描いたあとに
教会で凄みを見せる構成の方が断然カッコいい。

説明過多な印象も強くて、
「ガブリエーレ!」って呼びながら倒れてるのに、
>誰に伝えるんです?
>ガブリエーレ!
みたいに一度目でしっかり表現出来てるのに
念押ししてくる脚本もあまり好きじゃなかった。

かなり上級の祓魔師なのに
過去の罪が見破られて弱みになるっていう展開も、
もう猫ミームぐらい見飽きてるので面白くはない。

悪魔が敵だから仕方ないんだろうけど
下ネタというか下世話な発言とかで攻めてくるなら
あの描写がないと成立しないよな、ってぐらい
必要性は作って欲しかった。
ヌードの描写とか必要あった…?

これの原作が自伝なの頭おかしくなるんですが、
偉大なる【コンスタンティン】を知ってると
世界観にもキャラクターにもアイテムにも
何ひとつ満足できなかった。。
全てのアイデアが第一段階というか、
ここに今から面白みを足していくぞ!っていう
土台みたいな状態の作品だった。

主人公の魅力がバイク一本なのもアレだったけど、
トマースの魅力の無さはそんなもんじゃなかった。
成長していくのが面白いって評判だったけど、
あの程度の成長描写とかいらないから
最後まで無知なドジっ子を貫いて、
それが一周した結果
人間離れした猛烈なドジを発動させて
ラストでハイパー役に立つみたいな立ち位置の方が
個人的には好みだった。
ビジュアルも何もかも無個性。
悪魔に対するストレスとかで
急速に後頭部が薄くなっていくみたいな
かなりパワフルな事をしてくれる
おもしろ相棒キャラなのかと思ってた。
残念。

ありがとうございました。
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