けーはち

バンクシー 抗うものたちのアート革命のけーはちのレビュー・感想・評価

3.5
道端の落書きからノシ上がるバンクシーのドキュメンタリー。バンクシーの初期衝動となったグラフィティの歴史、ステンシルを使って手早く描けるようになど作品傾向と評価の変遷、また同じブリストル出身のアーティスト(マッシヴ・アタック等)と絡めて紹介。権威への反抗であるパンクが売れたら売れるほどパンク足り得なくなるように、道端のゲリラ的な落書きが支持と価値を得れば得るほど自身の批判する権威となり資本主義の仕組みに乗ることになるのは皮肉だが、それに対して高騰した自分の作品がオークションで落札された瞬間シュレッダーで細断されるさらに皮肉な仕掛けを作るのは奮っている。彼にはいつまでも反骨精神を忘れず面白い仕掛けをやってほしい。