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窓ぎわのトットちゃんのTskのレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
4.5
まずは予告のときから期待していたアニメーションがとても良い。
細やかでありながら子供らしいダイナミックさ、合間合間に入るアート系の表現もその時のシーンに合っていて効果的。

内容的にも表現的にもとても自由で豊かであることの尊さを感じました。

まず学校の教育レベルの高さに驚いた。あんな現代でもなかなか実現できない自由度の高い教育が戦前にされていたなんて。
障害やハンディを持った生徒に対する配慮や平等を意識されていて、現代の自分たちが参考にしないといけない部分だと感じました。

前半の幸せな描写から後半からはその豊かさがなくなっていく話。
裕福な家庭の物語でもこの辺りの描写が辛いのであれば、中流以下はどれだけ辛かったことだろうかと。
個々を尊重する描写が多かった前半と対比して、個人を監視したり同調圧力を強いる表現は胸を打ちますね。

だからこそ、プールでの「みんな一緒〜」の話はちょっとテーマから矛盾してないかなぁとひっかかりました。話としては良いんですけれど、あと児童の裸描写はオイオイオイとなってしまうのは過敏すぎるでしょうか。
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