Tsk

BLUE GIANTのTskのネタバレレビュー・内容・結末

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

前評判は聞いてたけど、よかった〜よかった……よかったー!!

原作未読ですが天才と秀才と凡人(?)という3つのレイヤーから物事を映すドラマ性が良かった。
サックスの大がもっと無邪気に人を傷つけるタイプ天才かと思っていたけれど、それぞれの努力を認めた上でコミュニケーションとれるタイプの野心家で良かったです。
玉田の初心者から初めて最初のワクワク感、自分の下手さを感じてからの焦り、人から認められたときの喜び、何か打ち込んだことがある人ならわかるあらゆる感覚を共有できました。

ユキナリ!ユキナリ……ユキナリィ……こんな見え透いたキャラ好きになるものかと思いつつ、後半の頃には大好きになってしまった。
結ぶタイプのツーブロックロングヘアーはオンオフの切り替えに永遠の浪漫がありますね、卑怯だ……。
決して人を軽んじているわけではないのだけれど、自分の歩んできた道に対してのプライドや理想像に引きずられて真正面に素直に打ち込めないタイプ。正面切って指摘して待ってくれる大人と仲間が居て良かったね、青春ど真ん中でした。

音楽と映像が良いのは当たり前すぎるのですが、特に演奏の演技?の細やかさに驚きました。
サックスの攻撃的な音、ピアノの旋律の中に、少し怪しげなドラムが止まったり鳴ったり、挿入歌的な音の使い方ではなくきちんとそのキャラがその時点での技術力で鳴らしているのがわかる音楽の使い方が臨場感を出すのに効果的で、ライブの後の満足感を感じました。

スラムダンクを観たあとにスポーツ観戦が好きな人の気持ちが少しわかったのと同じように、ブルージャイアント観た人がジャズやR&Bのライブハウスやバーなどの空気感が伝わっていると良いなと思いました。
Tsk

Tsk