Shino

窓ぎわのトットちゃんのShinoのネタバレレビュー・内容・結末

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

周りの観た人がみんな泣いた泣いたというし、予告編を見ただけで少し泣いてしまったので、期待値がものすごく高かったのだが、作品が期待を上回ってきた。すごい映画だった。

トットちゃんの想像で教室の電車が動き出すシーンや、泰明ちゃんが泳ぐシーンでは、「かぐや姫の物語」や「海獣の子供」を初めて観たときに近い感動を覚えた。

生活描写が細かいのが印象的で、トーストを鉄板で焼く機械は初めて見たし、コンロにマッチで火をつけたのに驚いた。

泰明ちゃんの足が不自由なことは理解したつもりだったのに、足元に落ちている傘を拾うこともできないんだなと愕然とした。

街灯が虹色に光るシーンがとてもきれいだった。夢みたいにきれいで、きれいすぎて悲しくなった。

声優陣がとてもよかった。有名な役者さんばかりなのに、その人の顔が浮かばないいい演技だった。

徹子さんの声で始まって終わるのはずるいなーと思った。

ラストがここで終わるのか~とちょっと物足りない気持ちになったが、これはフィクションではなくて一人の女性の自伝なのだから、はっきりしたエンディングがないのは当然だなと思い直した。いい映画だった。
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