さんしち

劇場版 ポールプリンセス!!のさんしちのネタバレレビュー・内容・結末

劇場版 ポールプリンセス!!(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

『プリティーシリーズ』と共通するスタッフが多い点に惹かれ、YouTube版からチェックしていた作品の劇場版。
企画の成り立ち上、軸になるのはポールダンスCGパフォーマンス。今回の劇場版では60分の本編中にメインキャラ7人全員分、(ダブルスを含む)計6本の新作ショーが用意されているので、ボリュームは十分。
ショーの演出はYouTube版よりも少しファンタジーに振ったとのことで、アニメらしい面白さもパワーアップしていた。炎を纏った刀や、分身とのパフォーマンスはプリティーシリーズのファンとしては身体に馴染むね。とはいえ、根底にある魅力はやっぱりモーションキャプチャーを担当するポールダンサーの方々の演技。何度見ても人間離れしてるような技術だけど、本当にやっているというから凄い。
シナリオもそう長くはない尺の中でよくまとまっていたし、同時に全キャラクターに見せ場を作っていたのでもっと沢山のエピソードを見たいと感じさせる出来栄えだった。ダブルスのドラマは特に盛り上がりが大きく、ラストではいつかヒナノとユカリ様のダブルスも見てみたいなと思った。
気がかりなのは、新作ショー6本を全て最後の大会に持って行った構成。序盤の掴みが弱いかな?とか、実力的にエルダンジュ>ギャラクシープリンセスなので連続させると主人公たちがやや見劣りしてしまったかな、とかは思う。ただ、逆に言うと終盤の密度はグンと高まっているということでもあるので、おそらくは応援・リピート前提のこの作品においてこの作りがどういった評価に繋がるのかは純粋に気になるポイント。
まだまだ始まったばかりの企画で、なおかつ「次」を狙う熱量をひしひしと感じる作品。いちファンとしても、今後さらなる展開を楽しみにしたいと改めて思える劇場版だった。
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