シノミー

走れない人の走り方のシノミーのレビュー・感想・評価

走れない人の走り方(2023年製作の映画)
3.9
映画監督としての生き方。

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ロードムービーを撮りたい。
小島桐子(#山本奈衣瑠)は悩んでいた。
キャスティングやロケハン、撮影にかかるための様々な問題が立ちはだかっていて、予算も限られている。
プロデューサーに頼って俳優の手配をしたり不器用ながらも奮闘していたが、映画制作はそこまで甘くはなかった。
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アジアン映画祭にて鑑賞。
監督のトークセッションもあり、すごく楽しかった。

映画を撮る映画。というありそうで、そこまで多くない題材をより身近に感じられたような気がする。

桐子という人間がとても魅力的で、色々な表情を見せる彼女のキャラクターが際立っていた。
努力して、から回って、時に折れてしまったり上手くいったり、日々生きていると色々なことがある。

天秤座の占いのラッキーアイテムを毎回登場させてくる小ネタが面白かったし、本筋とは関係ないシーンもどこか不思議であり得そうな気がして楽しかった。

猫のミドリが可愛くて、俳優さんの猫なのかと思いきや借りてきた猫らしい。素晴らしい演技!

躓いた時とか、しんどくなってしまった時に一歩、前に踏み出させてくれるような映画だった。最後は自分だけど、時には誰かに頼って力借りてみるのはいいと思う。

お父さんの作る焼きそば美味しそうだやったなぁ。

短くて気楽に見られるいい映画でした。
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