【チョコレートから始まる再出発】
※難民映画祭にて鑑賞(有料鑑賞(無料でも鑑賞可能)チケット購入はこちらから※HPからPeatixに移動して購入→ https://www.japanforunhcr.org/how-to-help/rff )
なかなか見応えもあって、こんな"実話"があったのかと驚愕した作品だった。
"シリア"から"カナダに移住"した家族の物語なのだが、主人公"テレク"の父親である"イッサム"の提案で、"小さな街"ながらも故郷でのイッサムの家業だった"チョコレート職人"を、移住先の人々の支援も兼ねて再開するのだが…という話なのだが、作品の中では難民が知らない土地でしかもトロントのような都会ではなく小さな街で、"自分のやりたい事を始めるという困難さ"をじっくり伝えており、非常に見応えがあった。
それに、主人公テレク自身の"心や精神的な成長"の物語も描いているのも印象的だった。テレク自身もやりたい事ができないというもどかしさを時折イッサムを含む家族や、協力者に対しても態度に表してしまうなど反抗的な面も目立ってはいたが、そこからテレクがどう向き合っていくのかを描いているのが良かった。家族のテレクに対して向けられる押し付けが見ていて苦しかったが、そこにはこの家族のやってる事をよく思わない現地の人々の目も重なっているのだなと分かる部分もあって、やはりここでも、難民や移民が移住先で何かを始める事の難しさを描いていた。
本作は、難民や移民の現状や「ピース・バイ・チョコレート」なる難民が世に届けたチョコレートがある事を知ってとても勉強になった。
今月の30日まで開催の「難民映画祭」にて視聴可能である。是非見てみてほしい