けいたん

キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩のけいたんのレビュー・感想・評価

4.2
1939年、大家がユダヤ人、店子がウクライナ人とポーランド人、後にドイツ人が…アパートの中で、大人(国)同士の不穏な空気が漂う。ピリピリした中、ウクライナ人の娘は彼らの部屋を訪ね、天使のような笑顔で「キャロル・オブ・ザ・ベル」を歌う。なんの迷いもない美しい歌声を聴くたびに胸が苦しくなる。

ここで歌うのはマズいんじゃ…そう思ってしまう私は弱虫さん。

「キャロル・オブ・ザ・ベル」みんなに幸せが訪れるというウクライナの歌。初めて聴きました。一度聴いたら忘れられない優しく綺麗なメロディ。

親が連行された後、ユダヤ人の子もポーランド人の子も見捨てずに我が子同様に守り続けたウクライナ人の夫婦。ユダヤ人を庇うと逮捕されるとわかっていても、戦争はいつか終わると信じて。

戦争が終わった時、天使の歌声は悪い大人に届くのか…

そして今、届け歌の力、みんなに幸せが訪れますように。