リゾートバイトのたらおのネタバレレビュー・内容・結末

とあるリゾートバイトにやって来た学生3人組が島の風習絡みに巻き込まれるお話。
「きさらぎ駅」に続くネット怪談映画シリーズですが、映画化にあたって設定が一部アレンジされています。
・オリジナルでは大学生の男3人組なのに、今作では男1人、女2人
・旅館のバイトが女の子ではなくおっさんに
この2つは最初気になりましたね。話的には意味のある改変でしたけども。
それにおっさんは美味しい役回りだったので結果的にナイスアレンジだとは思いました。

ややコメディタッチな作風なので、ホラー要素に過度な期待を抱かない方がよいかもしれません。個人的には笑えて好きですが。
話の流れとしては前半はオリジナルを踏襲、中盤からコメディに舵を切っていている流れとなっています。
リゾートバイトの学生が2階にお盆を運ぶ女将を目撃。好奇心から2階に潜入し、ある部屋を覗く……
ここまでがオリジナルと同じですが、部屋を覗いたその後、部屋にあるもの、その意味と対処方は今作独自の方向性となっています。
部屋を覗いた後に子供達の霊が見えるようになり、こちらに迫ってきたかと思えば親玉とばかりに八尺様が登場しますからね。
都市伝説好きとしては思わぬ登場にちょっと喜びましたよ。
逃亡シーンには笑っちゃいましたけど。
それに住職さんの安心感と無双っぷりもいいですね。
ネット怪談らしく住職さんが最終的に解決してくれるのがセオリー通りってとこでしょうかね？

聡が生魚が苦手なこと、希美ちゃんがやっていた車のゲーム、岩崎さんのぎっくり腰……
あらゆる物が伏線として活かされており、ちゃんとラストに結びついていています。
魂の入れ替えシーンなんかちょっとギャグ入っていましたが、話的に大事なポイントだったんですね。もうちょっと細部観察しておけばよかったです。
BGMのセンスもよかったですね。
音楽に限らず演出も一部ふざけている感じもありますが、お馬鹿やるなら思い切ってくれた方が見る方も受け入れられますよね。

話の緩急がしっかりついており、ラストにちょっとゾクッと出来たのはやられましたね。
エンタメ要素が濃かった分、そういえばこれホラーだったわ。とラストで気づかされましたｗ
結構楽しめたので、こういう方向性なら監督の次回作も期待したいですね。