ドイツ版『タイムリミット 見知らぬ影』は父親が自己チューで落ち着きのないめんどくさい男なので、不快感は覚えつつもロクデナシの挙動にあれこれ振り回されるため、緊張感が続くというメリットがあった。
おバカなオヤジに似合わず、娘が聡明で親思いな点がほっこりさせてくれた。好演だ。それと警察のマヌケオヤジには終始イライラさせられた。
まあまあの内容だった。
一方、無敵で正義感が強い役柄が多いリーアム・ニーソンが、本作でもタフなマインドを見せる。ドイツ版のようにマヌケな脇役はあまり登場しないし、夫婦間のいざこざもあまりネットリしていない。理由はわからんが、カットしたのだろう。
警察、家族、犯人など、物語を複雑にする人物が出てこない。
案外すんなり結論に向かって進んでいく。
ドイツ流のめんどくさい演出にはなっていないため、総合的にみればドイツ版に軍配があがるかもしれない。
そこかしこで微妙に設定を変えていた。