だーすけ

コマンドーニンジャのだーすけのネタバレレビュー・内容・結末

コマンドーニンジャ(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

80年代映画愛炸裂!パロディの百花繚乱!
クラファンで資金募って作られた様子のフランス映画。

もう、のっけからプレデター
なんでベトナム戦争に忍者が出てくるんだよ、、、

そしてシュワちゃんがむかーし出てたエアロビのビデオ映像から始まるオープニングタイトル、最高!!
音楽、映像、フォント、色合い、無駄に出てくるおっぱい、このオープニングは完全に80年代!!

その後の画面もそれっぽくするためにわざと荒らしてる。

お次はアメリカン・ニンジャとホームアローンを足して3で割っちゃったようなシーンからの全然怖くないふとっちょターミネーター。

やっと登場した主人公はジェイソン・モモアみたいな顔してるけど、日本刀で丸太割りして薪を作るとか間違えすぎてて最高。

現代(って言っても1986年ってことになってる)と1968年のベトナム(ってことになってる)のジャングルでの記憶が交差する作りなんだけど、ベトナムに恐竜??

もちろん出てくるエイリアンやランボーへのオマージュ。
劇伴も演出もカット割も完全に80年代。よく研究してるよな。本当に好きじゃないとここまで寄せられないと思う。
アクションシーンがぬるい映画は本来許し難いけど、この映画はこれで良し!ぬるっぬるにぬるい。

エイリアンのビショップばりに後ろから刺された仲間に「大丈夫だ、傷は浅い」。
いや、全然浅くないだろ!!

コマンドーの武器装備シーン持ってくるのは流石!監督わかってる!、しかもやはり忍者だから手裏剣や日本刀も加わるのは素晴らしい。

攫われた娘を救出するために最強兵士である父が敵のアジトに単身乗り込んで暴虐の限りを尽くすあたり、ベースストーリーはコマンドーのまんま。

ゴア描写もわざと安っぽく、かつグロくしてるのも素晴らしい!
立ちションしてた見張りを後ろから刺すとしょんべんが赤に変わるのはアイデアだね。
くだらないギャグをやりたいがためだけのゴア描写が続く。

敵のアジトは全然南米に見えず、恐らくフランスの片田舎の邸宅。

ニンジャの爆殺シーンや敵のボスのヘリ爆発も笑わせにきてるな。
あと、爆発にターミネーター驚いちゃってるし。

そもそも何故主人公が忍者になったのかの流れ、ハチャメチャ。
訓練シーンもださいし、予期してた通り、やはりキックボクサーの訓練シーンオマージュ、出てきたわ。

そもそもなんで北ベトナム軍の大佐が忍者なのよ??笑

プラトーンオマージュからの先生爆殺。
先生爆殺シーンも、爆撃したのは戦闘機なのに次のカットでは何故かヘリに、、、

ターミネーターオマージュ再びで時間転送。
雲や雷の描写で「おや?」と思ったけども、ここで主人公の名前がジョンであることが活きてくるのねー

主人公の髪型と語り口調、「なんだろなー」と思ってたけど、これニューヨーク1997オマージュだな。

そしてかなりジェネリック感のあるマッドマックス的な近未来。

しかしまあ、見せたいオマージュ多いんだろうし、わざとなんだろうけど、演出と編集がもったりし過ぎて眠くなってきちゃう。
もっとサクサクやってくれたらもっと良くなるのにー。

そして唐突に迎えるエンディング、、、
え?
確かに転送先の近未来で娘や仲間の無事は確認出来たし、そう言えば敵のボスは結構前に爆殺してるから、そういう意味では解決はしたけど、荒廃した近未来(って言っても1998年?)に置き去りでみんないいのか??

と思ってたら現れるゲーム画面。
なるほどね。

いやー、溢れ出る80年代ハリウッド映画愛をビシビシ感じで面白かったなー。
予算の都合かもしれないけど、最後もビシッと終わらせてくれてたらもっと良かったのになー