人々を虜にした首の正体とは何なのか？
ドラマはキワモノゾーンに斬り込みながら、名高き武将らをいじり倒す
大変な人物絵巻だ。史実や伝承を織り込んだ群像芝居の描き分けと帰結の巧み、単なる戦国タクティクスゲームでは無く、容赦なきバイオレンスとハラスメントが横行する血量多めのブラックな世界観を、絶妙なキャスティングで見せる。（※出番は少ないが、桐谷健太と勝村政信がなかなかカッコ良し！柴田理恵はホラー！見応えありです）
北野映画の常として評価は分かれているが、語り口のクオリティはかなり高い
戦国時代の武勲と権力を示す野心のひとつの象徴として〝首“を執拗に見せ続けるが、末尾に至り、北野監督が首に託した意味がわかると途端にこれが、現代社会にもオーバーラップしてきてストーリーの奥行きに気づかされる
果たして人は何が欲しくて生きているのか？
欲望の末路を面白がりながら、そんな究極の問い掛けをしてきてニヤリとする監督の顔が浮かぶ。
