映画としては、正直若干ストーリーに抑揚が無さすぎる感が否めない。が、本能寺の変については、基本的に視聴者は全て知っているはずなので、そのための省略か。
グロテスクな描写は他の北野作品と共通するもので、驚くものは無い。また、いつも通り、半沢直樹ばりの顔芸の連発で、その点は見どころと言える。
ただ、このご時世で、ただでさえ人気がない時代劇を作成し、十分お金をかけて作る事だけでも意味は大きいと思わざるを得ないのでは。
まあ、TVの画面では興味半減だし、地上波では放映されないだろう。
役者の演技は、豪華俳優をふんだんに使い、その甲斐あって見どころ満載。
・思ったより活舌がまともだったビートたけし
・情けない男を演ずるとぴか一な遠藤憲一
・しゃべりの時はいいのだが、セリフになると、ちょっと辛いチコちゃん
・安定の小林薫、岸部一徳、浅野忠信
・アウトレイジに続き、好演の加瀬亮
・大げさな話しぶりが鼻についた西島秀俊
残念ながら客の入りはいまいち（土曜日９：３０の回）。時代劇は人気が無いのか。
