Kaito

キリエのうたのKaitoのレビュー・感想・評価

キリエのうた(2023年製作の映画)
4.8
今週いっぱいで上映が終了するということだったので、本日鑑賞。監督、脚本は岩井俊二。シンガーソングライターのキリエ(演:アイナ・ジ・エンド)を中心とする様々な人たちとの13年間の物語。まず、アイナ・ジ・エンド(以下、アイナと記述)の歌声がとにかく個性的でかっこよく、惚れてしまった。また二役であったのにも関わらず、演技もとても上手で映画初出演とはとても思えないような完成度だった。アイナを主役に抜擢した岩井監督には賛辞を送りたい。それに引けを取らずストーリーも素晴らしく上映時間が約3時間あるのだが、正直全くと言っていいほど「長い」とは感じなかった。その上で、私はこの映画から「音楽の可能性」というものの片鱗を感じた。音楽は人を変えられる力を持っているということについては特に強くこの作品から感じたし、岩井監督も映画を通してこのことを伝えたかったのではないかと考える。可能性の中から希望を見つけ、その希望に向かってひた走る。希望を失ってはならない。「生きる」ということが希望そのものなのだから。
Kaito

Kaito