役所広司ってこんなにうまい役者だったんだということを思い知らせてくれる快作。
ヴィム・ヴェンダースと役所広司のコラボってどうなるのだろうと思っていったら想像以上に素晴らしかった。
クルマのカセットデッキが聞かせる選曲は抜群のセンス、これはヴェンダースのセレクションでは無かろう、日本人スタッフの誰のアイデアなのだろうと次々と妄想が膨らむこんな作品が好きだ。
主人公の行動はすごく単調だが、それを取り囲む助演者が秀逸、石川さゆりなんて『house of raising sun』を熱唱してくれる。
最後に主人公がクルマを運転しながらの表情は、かれのこれまでの人生を映し出す、人生も晩年に差し掛からないとこんな演技はできないだろうし、観客もこういった年代にならないと理解できないかも。
とにかく年末に素晴らしい作品が見られてラッキーだった！
