ねこま

PERFECT DAYSのねこまのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.1
2024年最初の作品はこれ。
いや~いい映画でした。
平山さん、いいね~バイト君の彼女の気持ち、ちょっと分かるよ。
平山さんは必要なものしか持たないんですね。物も、人との繋がりも。世間から言わせれば「負け組」とかに括られるような人なのかも知れませんが、彼の内面は登場人物の誰よりも豊かなんだと思います。
こういうキャラクターって人嫌いなタイプが多いように思うけど、平山さんは人が好きなんだね。特定の誰かが好きっていうんじゃなくて、人そのものが好き。人が好きだから、堪らなく愛おしくて、だから悲しいんだね。最後の表情はそういうことなのかなと思いました。こう書くとまるで達観した人か菩薩様かと思われるかもですが、平山さんはそんな大それた人じゃないんですね、彼もしっかり人間くさいんです。
あることに動揺していつものルーティン忘れて酒とタバコ買って来たりね。怒ったり呆れたり困ったり嫉妬したり、でも日常の色々な出来事のなかで受け入れたり許したり忘れたりしていく。すべてが同じままじゃないんですね。それが嬉しくて悲しいんです、平山さんはそういうことが分かっている人なんだね。
エンドロールの最後に、「木漏れ日」についての説明が出てましたね、まさに木漏れ日のような作品だなと思いました。良い作品をありがと~!
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