このレビューはネタバレを含みます
うますぎる
すごすご
すげえなあ
社会的な位置づけとか企画の成り立ちには正直ヌムムな目線を向けつつ観たが、映ってるものが語るものごとこそが映画なんだという当たり前のことを突きつけられた気分。これ、映画としては好いのだ。
プロットの良さでも映像の良さでもシーンの良さでもアトラクション性や企画性でもなく、(いやそれらもあるんだけど)、ただただ一本の映画としての良さが圧倒的にそこにあり、それで勝負している。
東京ロケの日本人日本語映画としてみると、より強く感じる。
満足。監督という人種が映画をどう実現するか、という教科書に思えた(…今の俺にとって)。
クリシェ/義務と化している"葛藤"とか、煮詰めすぎて露悪になった"人間性"をうんこみたいに塗りたくってくる下品な体育会系演技とかとは無縁の、好い日本映画。
また複雑な気持ちになるのは、ユニクロジュニアみたいな人が金を出したからこそこれだけ余裕のある映画が作れてるって側面もある気がするんだよな。
公衆トイレの掃除場面がこれだけあって、そのトイレは全く汚れていない。そのことは"社会を描く映画としての不誠実さ"ではなく、"人を描く映画としての選択、あるいはそれに基づく誠実さ"だと思った。この映画のなかに社会構造は無い。確信的に。徹底して。純粋文芸映画としてあろうとしていて、そのことによって獲得された良さがある。と、思う。
ルーティンの描き方のさりげなさ
重ね方 ズラし方 リズム 手練れの技すごい
喋らせないのがいいね
やたら笑うことで内面がはぐらかされ続ける前半好きよ
カラーライティングの感じが上手い 植物のライトの使い方
メインランド青山
エキストラの日本人芝居は一回目を瞑る
つーか全体的にエキストラの動かしはどうなんだというとこもあったよね コインランドリー前を通過する手ぶらの人とか
ヒキもぬるりと手持ちがちらほら キモくていい
アオイヤマダの口許むにゅっとシートベルト最高
車内の三人は高階匠映画のよう
(柄本時生がアフレコうまくないのもあって)
へんなトイレばっか
橋の往復 夜の、だんだん引いていくショットが好きだった 映画みてるなーと思って
休日の見せ方のスマートさ最高
起きた明るさからいくのいいね
柴田元幸?!
シンプルなヨリの切り返し
橋の上からのライトが嘘で良い 水面の映り
影踏
ラスト、①長回した平山の顔に当たる光のドラマチックな変化から、②フロントガラス越しに顔を出す朝日、③街の全景 うつくしいエンディング ②が4:3ならばこそのどこか静的な前進主観で、良い なにせ曲が良い