毎日の決まった流れにいつもの場所、時間や人だって自分らしくいられる世界の1部であり、そこに些細な変化があるだけの日々。それが良くも悪くも心の平穏を乱し、様々な感情を引き出してくれる。
外の光や風を感じる時、木漏れ日にシャッターを切る時も、何度も平山と同じ気持ちになって微笑みが移る。1人で微笑みたくなる瞬間に共感すると同時に、表情の素直な彼が羨ましかった。
壁の隙間に挟まれた○×ゲームの紙が密かに楽しみで、あのトイレが映る度にワクワクした。最後に紙を持ち帰るシーンが愛おしい。押入れに保管された木漏れ日の写真のように、彼にとって大切なものになるのだろうか。
