綾野スターライト

メイ・ディセンバー ゆれる真実の綾野スターライトのレビュー・感想・評価

-
スコアは一旦日本公開されてちゃんと翻訳のついたものを観るまで保留

これは今の日本で公開してもかなり物議を呼ぶだろうし、様々なカップルに当てはめられて揶揄されるんだろうなと思う。

昨今日本でも話題になる「グルーミング」という言葉。
この映画に出てくる被害者であるジョーはそれを超えた洗脳に近い状態に陥っていたけど、エリザベスとの交流を通して自分たち夫婦の関係を客観視することによって、次第に自分の人生自体を振り返る。

誰かに依存することは、同時にその期間の自分を失うことでもある。

ナタリーポートマン演じるエリザベスの
"This is just what grown ups do(これが大人のやることだ)"
という台詞。
果たしてあれはエリザベス自身の言葉だったのか、それともグレイシーという人間を憑依させていたからこそ出てきた言葉なのか。

とにかくメイン3人の演技が凄い。
一瞬しかない少年期、青年期をほとんど奪われてしまった被害者のジョーが「自由」に気づき始めている時の表情や仕草の変わり方を見てると、かなり感情移入してしまった。

日本公開も楽しみ!