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落下の解剖学のwmのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

正直、私にはメインテーマがわからなかった。
一緒に行った友人は「フランス映画っぽいね」と言っていた。

始まりはすごく良くて、大きすぎる音楽で予告の場面までの不穏さをMAXで感じさせたのちにスタートする。
演奏しているピアノがBGMとなって不安定を感じるのも雰囲気としてすごく良かった。

ただ、それだけだったかも。

私には何も解決したように見えなかった。
最後はダニエルが嘘の、もしくは誇張した証言をしたようにも見えて、そこだけは母を受け入れる覚悟を感じ取れたけど…。

人間の一側面を切り取って憶測から罪を着せようとする裁判シーンは現代のSNSのようにも思えた。私は母はやってないだろうな〜と思いながら見ていたから、余計に母の言いたいことが分かる気がした。
自分の話になるけれど、私も自分が恐ろしく凶暴になる瞬間、憤怒が湧き上がってきて相手を攻撃したくなる気持ちを経験したことがある。その瞬間だけを見て人間性を判断されるのはちょっと堪えるものがある。
自分がその側面を見せてしまっているから余計に。自分がその瞬間は怪物だったことも分かってるから。反論できないから。でも違う、普段はそうじゃない、その気持ちはとても分かる。

映画の話に戻ると、ストーリーとして楽しめた部分はあまり無かったので、まあこんなもんかな…というスコアで。
映画賞受賞作品って正直よく分からん。笑
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