善人でも悪人でもない。
全然違うけど『最後の決闘裁判』を思い出した。語る立場によって、物事のとらえ方も伝え方も変わる。
裁判での録音を聞いている間、そこで本当に何が起こっていたかはわからない。大抵の映画は答えをくれるけれど、この映画は映像で語るわけではなく、見る側に判断を委ねている。それはまるで本当の裁判のよう。フラットにこの音声を聞けているか?誰かが誰かを殴ったような音、何かが落ちる音。私の中のバイアスが輪郭をともなって表れる。
パルム・ドール!って感じの映画です。
アカデミー賞脚本賞受賞作ですが、普段カンヌ系の映画を見ない人にはあまりおすすめではないかもです。