くぅー

落下の解剖学のくぅーのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
4.1
【my映画館2024 #15】

“心を決めること。”

»視覚障害を持つ息子は父親が外で血を流し倒れているのを発見し、母親が救助要請したが死亡が確認され、当初は転落事故かと思われたが、その死には不審点が多く、ベストセラー作家の母親に容疑の目が向けられる。

はい、アカデミー賞等で話題になったので気になりまくり、我が地では遅れて公開となってのやっとの鑑賞で…これまたいろいろと考えさせられちまう余韻に。

で、事故か他殺か自殺かの三択なんですが、この3人家族の隠れた内情が徐々に炙り出され、息子の視覚障害の事故原因から夫婦の作家としての側面…斬新さはなくも設定の妙から巧みに引っ張られ、確かに良く練られた脚本だなぁと。

うん、あの息子はタフだよなぁと…裁判であんなの耳にしても思慮深くて、まるで両親の心象を解剖したかのようで。

そう、ラストで勝手に衝撃的な何かを期待しちまっている自分がいて…真実の本質を゙問うかのように終わらせた監督、お見事でした。

にしても、あのスヌープ役のボーダーコリー犬、迫真の名演もありましたね…オスカー授賞式にも現れ、拍手です。

なお、キャストでは、ザンドラ・ヒュラー …一気に注目を浴びてますが、納得の好演。
ミロ・マシャド・グラネール…今後が楽しみな熱演ぶり。
スワン・アルロー…いい仕事してました。
さらには、 アントワーヌ・レナルツにサミュエル・タイスに、ジェニー・ベスらのサポートも良き。
くぅー

くぅー