ももも

落下の解剖学のももものレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
4.4
曖昧さと複雑さが絡み合う家族や夫婦という関係性に関して、裁判で一つ一つに白黒つけていかなきゃいけないしんどさよ。
人間の生き方や人間関係にひとつの解や真実などない。死んだ人の気持ちは憶測でしか語れない。だけど判決を見出さなきゃいけない。私たちの生きている社会はリアルな裁判ではないけれど、似たような圧力があるのでは、と考えさせられた。

裁判シーンのモラハラ気質な検事との対峙、しかも外国語で事細かに状況を説明しなければならない状況、相当なストレスだなと思いながら見ていた。個人的にフランス語も少しわかるので言語的な混乱も多かった。そこもこの作品の狙いだろう。

サンドラ・ヒュラーと、息子役のマイロ・グラナーのお芝居が素晴らしかった。特にサンドラ・ヒュラーは終始すごかったな...あの役を演じ切るには相当な心理的ストレスもあったと思う。
そしてスヌープ!素晴らしいお芝居であった...あんな芝居どうやったらできるんだ...🐶
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