このレビューはネタバレを含みます
山の上に立つ家で血を流した男性の遺体が見つかり、彼の妻が被告人として裁判が行われる話。
良好な夫婦関係だったと見せかけて実は色々あった、みたいなのはよくある展開だけど、最後まで真相を明らかにしないのは斬新。ここ1年弱ポアロを読んでて最近読了したSad Cypressとも状況が似てたから、真相知りたくてソワソワした。ポアロを呼んでくれ〜真実を教えて〜ってなった。笑
この作品および裁判は、「本当に起こったことは何なのか」がポイントなのではなく、「真実はどう見えるか、どう見ることにするか、周りにどう見せるか」が肝なのかなと。裁判では検事側も弁護人側も自分達の主張に沿うようにしか議論を進めないし、単純な事実を捻って捉える。それで印象操作されるし、裁判官も頭が痛いやろな。
個人的には事故なんじゃないか?と思ってるけど、それは証拠がどうとかより、そうであってほしいというお気持ちの方が強いかもしれないな。