己の関心領域でなければ無に等しいという世界。
こちらのFilmarksの世界も映画に関心の無い人たちからすればきっとそうでしょう。
戦争でも、災害でも、事件でも、職場でも、家庭でも、人の数だけそれぞれの関心領域があることに思い至った。
本作を観ながらイメージした高い塀の中のイメージは「サウルの息子」や「シンドラーのリスト」で描かれていた、残忍残虐で無慈悲なホロコースト。
アウシュヴィッツ所長の関心領域は、仕事の対象であったユダヤ人たちに対しても、もちろんあったでしょう。
けれども、彼がもよおしたあの吐き気は、殺したユダヤ人たちに対しての罪悪感ではなく、創り上げた楽園への関心領域が全てである妻からのプレッシャーに対してのように感じられた。
絶対に創る場所を間違えてるよ。
あなたの楽園。
あのネガポジ反転の映像表現、素晴らしかった。
