私はできれば映画は家で見たい派だけど、この映画は映画館で見た方がより製作者側の意図が伝わってくるような気がする。
アカデミー賞で音響賞をとるだけあって、音響が本当に不愉快で不快。
映像が単調に見える分、生理的にくる。
ヘスはヒトラーに傾倒してある意味信念を持ってホロコーストに加担してるんだろな、と思えるけど、ヘドウィグの方はどうなんだろう。
ヘスと結婚して手に入れた裕福な身分によって、選民意識全開なヘドウィグ。
出どころを考えただけでもぞっとする毛皮のコートや口紅。
それらを顔色ひとつ変えず自分のものにするヘドウィグ。
自宅のそばでどれだけ大勢の人が虐殺されていても興味があるのは自分のことだけ、というヘドウィグと安全なところからこの映画を見ている私たちの違いはなに？と言われると、私には答えられない。
