とんでもないものを観てしまった、という感覚が鑑賞中ずーっとあった。事前のイメージから眠くなるかもとちょっと思ってて、眠くなる人絶対いるなとも思うけど、自分の感じ方にハッとしたりゾッとしたりで、私は全く眠くならなかった。
音が強調されてる映画というイメージだったんですが、そんなことでは全くなく、田舎暮らしでよく聞こえる日常音くらいで、この家には赤ちゃんがいるのでその泣き声くらいで、その中にたまに銃声や、明確な悲鳴から、これ悲鳴かな…?それとも鳥とかの鳴き声?くらいの音が聞こえてくるのがめちゃくちゃリアルな生活感だった。
夫婦や親子の微笑ましいシーン…と思っちゃうんだけど、そう思った瞬間に「いや、ここって…」と気づいてゾッとする、そんなシーンがたくさんあって、分かって観てても一瞬事実を忘れてしまう自分が恐ろしくなった。
家族に何か事件が起きるわけでもなく、決定的なシーンは描かず想像させるのみで、結末もハッキリしない、かなり観る人を選ぶ映画ではあるけど、どんな映画かを知った上で多くの人に観てほしい。この映画のなようなことがまさに今起きている、今の時代に観るべき映画。