満席の映画館、座席がフラットすぎて前の人の頭が邪魔でほぼ字幕が読めないという地獄…
幸いなことにあらすじは知ってたのと断片的に見える字幕から内容を予測し、全力で感覚を研ぎ澄まして観た
ある意味これまで体験したことのない映画体験になった
まるで監視カメラのような定点カメラで人物を追いかけたり、生活音や環境音を使った映像はドキュメンタリーのよう
淡々と彼らの生活が描かれていく
一見すると幸せな家族だけど何かおかしい
私たちには見えている(私には画面中央下部が見えなかった…)けど彼らには見えていないそれ
視覚的だけでなく聴覚、また映画では感じようがない臭覚についてもきっと違和感があったはず
その違和感を強調するように時折挟まる現代アートのような映像と音楽
諸事情により全身の感覚を研ぎ澄ましていたこともあり、全集中でこの映像と音楽を浴びるという体験は映画館だからこそできたと思う
ああなんと恐ろしい…と言うと自分とは関係ないようで適切な言葉が見当たらなくて、ううと唸るしかなかった
そんな映画
