わみ

関心領域のわみのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
3.2
エンドロール怖すぎたんですけど。
あんなに早く出たいと思った映画初めて。
(いちおうマナーとしてエンドロール終わるまで席立たなかったけど!!笑

そのくらいエンドロールのBGMがトラウマになるよこれ…
あんな不快な音楽作れるの凄すぎ(褒めてる

内容的には、アウシュビッツの収容所のすぐ隣(隣とは聴いてたけど隣すぎてビビった、塀ひとつしか隔ててない…)の豪華なお屋敷で不自由のない生活を送る裕福な家族の日常を描いただけのなんてない話。
他者が撮ったホームビデオ的な(ちょっと言い過ぎか)

普通ならそんな場所の横で過ごせねーよ!!ってなるけどそれは今の時代だから言えることなのかも。
当時のドイツのヒトラー万歳な社会や教育の中ならこれが普通だったのかも。お父さんもナチスの軍人さんだし。
無関心て怖い、と常々思わされる。
だってあんな断末魔の叫びが聞こえる家どう考えても居たくない。。

母親が見ていて不快すぎる。(褒めてます
きもちわるーいじわじわした不快感を与えるのがうますぎる。
収容所に入れられた人の所持品から(おそらく下着とかブラウス程度の類)、「ひとり一個だけね」と言ってメイドさんに選ばせておいて、
自分はめちゃくちゃ豪勢な毛皮のコートを独り占めし、満足そうに鏡で合わせた後に、裏地が汚いから直しておいて、そんでクリーニングも出しといてとメイドさんに渡すシーン、じわじわときちいです。。

そんなおこぼれ(と言っていいかは微妙だけど)を享受しつつ、ナチスの横行の上に成り立った裕福な暮らしにしがみ続ける母がただただ恐ろしかった。

もうほぼずっと赤ちゃんギャン泣きなんだけど、絶対良からぬものを感じ取ってるに違いないじゃん!!!!!!って鑑賞中心の中で全力でツッコんでました、、、

実際見ていて意図がよくわからないシーン(白黒サーモグラフィーの少女)はもちろんあったけど、それは考察班の方々の考察や解説を読んで補います。

ラストシーンはそうくるかーと。
現在のアウシュビッツ・ビルケナウ博物館を館内の従業員?が清掃しているシーンに。
綺麗にお掃除されているのだけど、
ほら、ちゃんと見て下さいよー?見やすいように綺麗にしてありますからねーー??
と言われている気がしてならない。

おびただしい数の靴。
遺品の中に見える松葉杖も。
これを見て無関心でいられますか?

今日本国外で起こっている色々なことも、見て見ぬふりはしていられないよなぁ、と思わされる作品でした。

映画の面白さとしては個人的には微妙かなぁ。

観る前のレビュー見てたら、寝ちゃったって方多そうだったので、静かなストーリーだと寝がちなわたしは危ないだろうな、、、と思ったのですがそこは大丈夫でした。
わみ

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