りょー

愛にイナズマのりょーのレビュー・感想・評価

愛にイナズマ(2023年製作の映画)
4.5
凄まじい、、、。

愛にイナズマに、突飛で刹那的な、あまりにも当たり前の一部として忘れられ処理される出来事が克明に描かれていた。

「コレが邦画の真骨頂じゃないか!」

鑑賞後何の臆面もなくそんな台詞を言ってしまっても「そうだ、そうだ」としっかり同調したい。しかも単調な展開でなく、リアリティを差し込んでもきちんと成立させてしまう説明力・エンタメ力が何ともニクい!

恋があって愛がある。愛があって親がいる。親がいて子がいる。子がいて思い出がある。思い出があって郷愁がある。郷愁があって出会いがある。出会いがあって対話がある。

その対話を隔てるコロナがあった。

コロナがあって今の我々がある。人間賛美、コミュニケーション賛美。最高だ。

でも、どれだけ腹を割って向き合っても、分かり合えない関係はある。それは、家族かもしれないし、仕事の上司かもしれないし、全てを知ったつもりでいた大親友かもしれない。

正解なんて求めるものでないけれど、きちんと向き合いたい。その誠実さの証明が“理由”。自分なりの正解を問い続ける事なのかもしれない。

製作に携わった方々、ありがとう。
りょー

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