ムック829

愛にイナズマのムック829のレビュー・感想・評価

愛にイナズマ(2023年製作の映画)
4.0
折村花子は映画監督デビューを目前に控えていたが、姑息な業界人に脚本だけ乗っ取られてしまい復讐に燃える。

松岡茉優の顔面アップがたくさん見れるとの情報を聞き付け鑑賞。噂に違わぬ顔面どアップを存分に堪能出来て眼福でございました。
ストーリーはバラバラだった花子の家族の秘密が明らかになり、家族の絆を取り戻していくような感じ。
狡い業界人への痛快な逆襲劇を期待していたのでそれとは大分違ったけど、いいものを見せてもらったなと。

折村家は長男次男に末っ子長女がいて、父親は優しくて寡黙。子供の事を思ってか余計なことは言わない。
この構成が私と全く一緒なんで妙にシンパシーを感じてしまったんですよね。
私は兄弟で仲は悪くないけど普段連絡は取らないし、父は自分の事は全然話さない人で。
当然過去の話もほとんど聞いたことがなく、本当は言いたいことがたくさんあるんだろうなと思ってしまった。

ただ今作で一番印象に残ったのは松岡茉優と窪田正孝のバーでの馴れ初めのシーン。
もう見ているこっちが恥ずかしくなるほど初々しくてたまらなかった!
陰キャ女子と頭の弱い男子が頬を染め、キョドリながらも頑張る姿にニヤニヤが止まりませんでしたね。
またそれを見てドキドキするバーのマスターの狼狽ぶりが手に取るように伝わってきて笑えました。

それにしても松岡茉優は素晴らしい。今作は陰キャだけど身内には超強気な、内弁慶外地蔵を見事に演じていて。
どの作品も役柄を演じてはいるんだけど、とにかく自然に見せるから凄い。

みんなマスク姿でコロナ禍を強く意識させ、ア○ノマスクの税金無駄遣いを面白おかしく皮肉っているのは痛快。
バーのマスターの「コロナ助成金でだいぶ儲かっちゃった」という台詞がなんとも…ねえ?

予想していた逆転劇ではなかったけれど、家族の良さを再認識出来た松岡茉優好きにはたまらない映画でしたね。
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