Reimini

タイタニックのReiminiのレビュー・感想・評価

タイタニック(1997年製作の映画)
4.9
どこのシーンを切り取っても芸術的で美しい映像。世界観を作り記憶に残る最高の音楽。運命に結ばれた二人の愛と強さ。感情を揺さぶってくる登場人物たち。何度も危機が訪れる展開。全ての意味で傑作。こんなにすごい映画は観たことがない。長編なのに少しも退屈しない。多くの人に愛され続ける理由がよくわかった。感動しすぎて全然まとまらないけどとりあえず思ったことを並べる。

有名な夕焼け空を飛ぶシーン、本当に美しかった。二人が出会ったあの場所で、海に沈んでいくシーンもきつかったけど、ジャックの咄嗟の判断がかっこよすぎる。その後の星空の下の海のシーンは本当に切なくて苦しい。ジャックとの約束を守って生きようとするローズの姿、すごく勇気をもらった。

あと個人的には海に碧洋のハートを投げるシーンが一番好き。ローズはおばあちゃんになるまで誰にも話さなかったジャックとの思い出を語った。でもジャックに描いてもらった思い出の碧洋のハートだけは、誰にも汚されないよう海に投げたんだなと感じた。ジャックが沈む深い海に投げ、自分とジャックだけの秘密にしてるみたいで乙女心くすぐられた。

ローズは強い。水位がどんどん上がっていく中で、一人でジャックを助けに下がるのは自分にはきっとできないと思った。それだけローズにとってジャックは希望でこれからの明るい未来で必要な存在だったんだろうなぁ。楽しそうなおばあちゃんになったローズを見て、ジャックからもらった愛に包まれて生きてきたことが伝わってきた。ジャックの死は悲しいけど完全なバッドエンドだとは思わない。ローズはジャックに助けられた命を懸命に全うしてきたんだと思ったから。だから最後の階段のシーンはすごく泣けた。みんなに温かく迎えられた二人、天国か何かわからないけど、ずっと幸せでいてほしい。
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