後半30分涙が止まらなかった。
戦後のシベリア抑留。-40度の中少ない食力で重い労働が強いられた。
戦争が終わってもなお日本に帰れない不安や過酷な状況に多くの人が心を閉ざす中、誰よりも希望を決して諦めず、人々を温かく勇気づけてきた人。そんな人が家族に会えず死んでしまう、こんなにも残酷なことがあるのかと思ってしまう。
この人の言葉を家族に届けなければと、仲間たちは山本さんの言葉を記憶に残し、一人ずつ山本家を訪ねる。遺言を家族に向かって言葉にしながら涙する仲間たちの顔、すごく悲しかった。それぞれが自分の家族に重ね、山本さんを思う姿は、山本さんが残してきた希望だった。
「よく覚えておきなさい。こうして久しぶりに家族全員でいられること。みんなの笑顔。美味しい食べ物。ハルビンの午後の日差し。」
嬉しい時、幸せな時のみんなの顔や景色、美しいものを心に刻んで生きていこう。そう思った。
クロが日本に戻ったきたシーンは泣けて仕方がなかったな。
