neokamakiri

I Like Movies アイ・ライク・ムービーズのneokamakiriのレビュー・感想・評価

3.5
思春期の映画オタクのモラトリアムと、彼の成長を描く。コメディーと言いながら派手な笑いは無く、シニカルな青春成長譚。filmarksのオンライン試写にて鑑賞。

偏屈でクセが強く、親友を除いて他者と上手く交われない主人公。いつかの自分のような姿がどこかキュートでもあり、同時にとても腹立たしく感じる。母や親友、バイト先の先輩との交流の中で、自分の形を探していく展開は普遍的で親しみが持てる。 また2003年のカナダ郊外の光景が持つ優しさに郷愁を覚え、主人公の成長を応援したくなる。

タイトルからして映画マニアで無いとついていけないかなと思いきや、初心者でも全く問題はない。出てくる作品のタイトルはほぼ知っているが、内容は忘れている。

滲み出る主人公への愛から、おそらく自伝的作品だろうと思ったが、やはりそう(ただし監督は女性)。“はみ出しものの夜”は実体験なのだろうと思うと、羨ましい。
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