「ベイビーわるきゅーれ」の阪元裕吾監督作品。
モキュメンタリーとして殺し屋を題材とする点が、タイトルそのものながらユニーク。限られた予算の中では、アイデアとアクション先行で好感は持てる。
日常の自然体の殺し屋を描く点はベビわるに通ずる部分で、樟葉の見知った街並みからの一章のオチ、京都のデート光景も目新しく感じる。中盤以降の出張弾屋や業者・協会の仕組みなど、ベビわるに通ずるものが多く、興味深い。「ある用務員」の伊能昌幸が主役の田岡を好演(設定は踏襲されない)。ラスト戦こそ北斗の拳のようでやや軽く、カメラの使い方と編集に頼る部分こそ多いが、アクション自体は見応えがある。
第二章になってカメラがモキュメンタリーの枠を越えてしまうシーンが増え、一気に温度が下がるのが勿体無い。進行方向の前方や、先に部屋に入っているカット(別荘、二次会会場)、違う3人のカットの挿入など。