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水戸黄門のmitakosamaのレビュー・感想・評価

水戸黄門(1978年製作の映画)
3.1
スカパーにて。東野英治郎版の水戸黄門。テレビシリーズに準じた映画化ですな。
やはり、ラストに印籠を「控えおろう!」と出す黄門様のオリジナルなだけに今現在の黄門様の原点は東野版なんだよなぁ。
それ以前に月形竜之介など有名な黄門様も居たけど、テレビシリーズで長期に渡り演じた影響は大きい。

で、この映画なんだが東映制作だが、クレイジーキャッツと三船敏郎がゲストとまるで東宝みたい。
前半がクレイジーによる偽黄門事件、後半が三船による加賀藩お家騒動と、前半後半で話がバラバラになったのが痛い。二つの話が繋がってないから1本の映画とては物足りない気がするな。
しかも、ぶっちゃけ前半の偽黄門事件の方がコメディエンヌで面白い。ハナ肇が偽黄門、植木と谷が偽助さん偽格さん。
正直この布陣で無責任水戸黄門の単独映画を作って欲しかったよ。

後半はお家騒動の解決に黄門一同があまり関与してない。部外者でしかなくって活躍もせず美味しい所だけ持っていく感じ。

前半のコメディっぽい雰囲気に比べ、後半いきなりお面を被った男達が荒々しく太鼓を叩いて始まる。
なんだこの五社英雄みたいな演出!?急に作品のイメージが変わるぞ?
しかもオーラスで黄門様がこのお面を被って現れる…冷静に考えるとメッチャ変。

テレビで何度も再放送もされてるし、黄門様といえば東野英治郎、東野英治郎といえば黄門様、というイメージがある。
でも東野英治郎も西村晃も、晩年は毎週同じ芝居を繰り返すルーチンが辛かったらしい。
東野英治郎の演技の本質はこ憎らしいクソじじいなのにな。
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