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瞳をとじての青のレビュー・感想・評価

瞳をとじて(2023年製作の映画)
4.0

みつめる 瞳をとじる 終わらせるために瞑る
別れのまなざしを繰り返して生きている

みつめあったミゲルと"フリオ" 瞳をとじて終わる その意味

"名前なんて別に 重要ではない"
これは希望でも絶望でもないこと

記憶ってどこか不確かで 美化されていくもの あるいは大きく膨らんで たいせつなところが霞んでいくもの とおもう

アナにとって父はとっくに記憶になっていて 幻を見るようなまなざしだった 特にあの最後の暗闇の中
"わたしはアナ"と 呟いて目を閉じる ひとつを終わらせるように

ミゲルがふたりを繋ごうとするのは 半ば意地のようなもので それは亡くなった息子を想えばというのが大きく出ていて その温度差が切ない

ロラに 僕のすきだった歌を歌ってって ミゲルのあの表情 記憶に対する祈り どうか覚えていてって 縋るようなまなざし 弾き終えたロラがまた 瞳をとじる
あのシーンがすきだった

マックスとカリ 最高にあたたかい そしてかわいい
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