ロマンティックコメディの王道
まさにキングの冠に相応しい
可愛らしさと奥ゆかしさと切なさと晴々しさ。
祈りの壁が如くその魅力を書き連ねたくなるが
その魅力は、こうあってほしいという願望であり、
21世紀になった今、かの世の中だからこそ
更なる強い切望となり、
総てのその希いが
オードリーヘプバーンのなかに凝縮され
壮大なカタルシスとなって
永遠に浴び続ける感覚。
恋のすべてが
これほど端麗な首尾ではないと解っているからこそ、
物語に在る恋の美しさに見惚れてしまうのだと、
雄弁に語る作品の後ろ姿を視た気がしている。
吹き替えの戯けたキャッチーさがまた良い。
