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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のfushikoのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

特攻隊として人生を全うした彰のような人たちのおかげで、美味しいご飯を食べて、自由に話ができてあったかいお湯に浸かれて海外旅行ができて、そういった積み重なる小さな幸せを感じられていること、そしてそんな日本の未来を願って大空へ向かっていった方達がいたことを、ただ悔やむだけでなくて感謝を表して慎むことも必要なのではないかとあらためて感じさせられる。

舞台挨拶付きのチケットに当選したので、上映前に主演の福原遥ちゃんと水上恒司くんの話をリアルで聴けた中で(お二人とも綺麗だった。)水上くんが「今作は原作よりもかなりラブスートーリーに寄せていて、僕は最初もっと戦争の部分を強く伝えたい思いが強かったため、初めは思いのギャップが強くて演じるのが難しかった。でも、戦争という事をいろいろな角度で知り風化させないという一端を担いたかったから、結果このように若い世代の方に多く観てもらえていると知れて、意味があったと思える」と語られていて、確かに恋愛に寄せて作られているなと感じたので、その当時、日本の未来を守ってくれた方々の偉大さ、また戦争に関わらず、その時代に沿った物事の伝え方や物事の歴史を知る方法の選択肢はこうして広げられていくのだなぁと、この歳としての学びもあった。

その中で!!原作(小説)を読んでいたため、やはり飛び立つ前日、夜のユリの咲き誇る丘の上で彰が百合を抱きしめるシーン、最後胸に挿していたユリの花のひとつを百合の手に渡すシーンと最後のプロローグとしての彰の敵軍に向かうシーンは入れて欲しかったぁ、、!特にラブストーリーに寄せたのならば、百合と彰のこの2つのシーンは重要だったと思うので入れて欲しかったという気持ちが拭えない〜〜!
でも。有志たちが守ってくれたこのいまを、できる限り丁寧に大切に、さまざまな幸せを噛み締めて生きようと痛感した。個人的に、とても触れる意味のある作品だったと思う。
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