あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のまーろうのネタバレレビュー・内容・結末

ヒットしているのは知っていたのですがスケジュールが合わなくて劇場に行けなかったのをU-NEXTの有料配信で観ました。

現代の女子高生が戦時中の日本にタイムスリップして特攻隊員と出会い恋をして、やがて別れて現代に戻り真剣に生きていこうと決意する、簡単にまとめるとそういう話ですが、特攻を賛美しているものでも極端に貶めているものでもないと思いました。

特攻についてあるいは当時の戦争の状況について詳しい説明がないのは、メインの観客層である若者たちならスマホで調べてくれるはずという期待もあるのかなと。
歴史の大きな流れに抗おうとするのではなく、その中で個人がどう考え、どう生きるか、そういうことに重点を置いていると思いました。
月並みな言い方ですが、戦争当時を生きた人たちがどんどん居なくなってきたこの時代に、戦争というものについて自分ごととして考えてもらうためにもこういう作品は必要だと思いました（戦争経験者が作った映画なら「日本のいちばん長い日」などがあるので、この配信の時代にそういった作品を若い人たちを繋げられたらいいですね）

作劇の技術的な点についてですが、戦争の悲劇を観客に受け入れられる物語として描くには、それが無駄死にではなく、現代に何かしら繋がっていること、亡くなった人の思いが未来に繋がっていることを示す必要があるのだなと感じました。