まーろう

トラペジウムのまーろうのネタバレレビュー・内容・結末

トラペジウム(2024年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

夢に取り憑かれた人間の狂気とそれに巻き込まれた仲間たちの絶望、そして崩壊。

アイドル物語なのに主人公が自己実現のために利用できるものは何でも利用するという自己中心的な性格なのに驚きました。
あらすじに「10年間を描いた青春物語」とあったので、武道館とかの大きい箱を目指して駆け抜けていくアイドルグループの話を想像していましたが、メジャーになる前に空中分解するというのが意外でした。
天に輝く星のようなアイドルになりたいと夢見る少女が星に届く前に墜落していくという容赦ない展開ですが、でもそこからの再生、そして成長が描かれていて終わりは爽やかな気持ちになれました。

印象的だったのはSNS活用のシーンで、ロボット好き工学系アイドル、ガチお嬢様アイドル、メイク動画で同性人気も高いアイドルと個性豊かなメンバーが揃っているのに一番アイドルになりたい主人公が実は一番無個性というのが鮮明になったところ。オーディション全落ちなのもある意味納得させられる残酷さを感じました。

エンディング曲がいかにも乃木坂らしい青春ソングで感動したんですけど作曲の横山克さんが乃木坂に楽曲提供したことはないのが意外でした。
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