このレビューはネタバレを含みます
戦局を逆転させる究極兵器の開発に情熱を燃やす科学者たちによるプロジェクトX的な物語ってそこだけ切り取ったらワクワクしそうですよね
これはそういう話ではないし、むしろ世界を壊してしまう(壊してしまった)恐ろしいものを作った人間が延々と後悔に襲われる話なんだと思いました
原爆作りが進む様子を決して美しいものとして描いてはいないと思ったのですが、それは僕が日本人だからでしょうか
みんな頑張ってるけど、これが向かう先は広島と長崎なんだと思うと、暗澹たる気持ちになりました
ドイツが降伏したから原爆を使う必要はないという議論が出てたのが意外でしたが、そうだそうだと思いながら観てました
同じ目標に向かって団結していた(していなかったかもしれない)メンバーたちが戦後に対立していくのにも考えさせられました
なんで原爆投下の瞬間を、20万人の犠牲者を描かないんだという気持ちにはなるし、そういう怒りのような感情を抱く自分が日本人であることを痛感させられもしましたが、じゃあ自分はどういう物語を描いていくのかという、ある種の創作意欲を刺激されたという面もあるので悔しいながらも星5にしています(変わるかもしれません)