無垢な女性の"冒険"を通して抑圧された女性像を寓話的に描く。悪趣味なSFの形をしたブラックコメディ。
頭は子供なのに体は大人な主人公が"熱烈ジャンプ"に大ハマりするのは笑い所？日本のエロ漫画みたいだと思った。
セックス大好きな女性は男から見た理想的な女性像の投影に見えるが、それは「抑圧された女性像からの解放」というテーマと反するものに思える。そこまで含めての皮肉ということ？
そんなことを考えていたら「セックスの相手は自分で決めたい」という発言も女性が自分で言ってるのではなく男に言わされてるように見えた。その歪さまでも含めて意図的な、アイロニカルな作品なんだろうか。
そんなこんなでどう考えればいいか戸惑う部分が多いしチグハグ感を覚えた。女性の観客がこれを見て素晴らしいと思えるのかという疑問も抱いた。
だが最終的に、自分は女性ではないし本作はコメディだしで深く考えるのを辞めた。
映画としては刺激的だし芸術的だし、好き。
