洋タルト

哀れなるものたちの洋タルトのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.9
ヨルゴス・ランティモスが仕掛ける夢幻を彷徨うが如き映画体験を堪能出来る御伽噺。
解放と束縛の中で、超加速的に成長を遂げるベラの人生を、歪な劇伴、クラシックな美術、手練の役者陣が最大限に引き立てる。
夢から覚めたかのような余韻と清々しさよ。

役者陣の怪演はどれも光っていて見事!
最初は女を侍らかせていたはずが、束縛魔と化してベラに振り回される滑稽なマーク・ラファロのピエロっぷりはいい。
しかし今作の功労者は間違いなくエマ・ストーン。1つの役を的確に、そして多彩な顔で演じきった彼女の力量は異次元。特にダンスシーンの狂喜の様子には痺れた😁

どのシーンをとっても絵画のような強い画力を有したヨルゴス・ランティモス監督の個展のような作品。
非道な医学を完全悪とせず、情を入れ込み肯定する論点も狂った脚本をする引き立たせる!
性+成=生
ぶっ飛んだ公式から飛び出す人生讃歌に拍手喝采です!👏

🎥ランクS
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