洋タルト

籠の中の乙女の洋タルトのレビュー・感想・評価

籠の中の乙女(2009年製作の映画)
3.1
ヨルゴス・ランティモスのオリジン作品かつこの頃から鬼才っぷりを存分に発揮した変態っぷりに感服!
終盤の姉妹のダンスシーンや洗脳教育など垣間見える狂気は見どころとして十分!
動きは地味すぎてやや気持ちが乗らない部分もありましたが‪‪💦‬

映像の質感が全体的に無機質。
兄妹達の狂気に満ちた会話を聞いても衝撃などをあまり感じない。父親の突然の暴力や無茶苦茶な教育にしてもそう。
しかし外の世界から来た女性が化学反応を起こしてその無機質な映像に生気を注ぐ形になってる。不思議な感覚。

そうして少しずつ兄妹達の心境に変化が出てくる様子と行き着くラストに息を飲む。
『哀れなるものたち』でも閉塞的な空間からの女性の解放と自由を描いた監督のオリジンらしさ溢れる作品。
この溢れんばかりの作家性。いい。

🎥ランクA
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