洋タルト

映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)の洋タルトのレビュー・感想・評価

2.2
設定や世界観、惑星ムシーカを通じて音楽に触れるのび太達の音楽と今一度向き合うストーリーの骨組み自体はウェルメイド。しかし肉付けと味付けは無駄が多く、削れば1時間になりそうな淡白さ。
音楽の授業かな?という説教臭さや新恐竜同様のCan'tを悪とする描き方にやはり優しさはない。

素材はいいものが揃ってるにもかかわらず、調理が所々噛み合っておらず、痒いところに手が届かない。
伏線の貼り方や回収も力業で、強引にねじ込んでいるものの展開の広がりに一役買うこともない。
ドラえもん映画の出会いと別れのテンプレートにも関わらず、ミッカとのび太達の距離の縮まりが見えにくいのは致命的。

音楽の楽しさを表現するはずの映画で音楽の素晴らしさを音で見せきれていないのも痛い。
終盤の展開は熱いものがあるものの、音よりも地球交響楽たる映像の鮮やかさの方に唸る。
全てにおいて惜しい作品。野球でいうと2塁にランナーが出るのに無得点に終わる感覚が延々と続く感じです。😅

🎥ランクC
洋タルト

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